アジア核戦争 2015 8 9

書名 日本人が知らない「アジア核戦争」の危機
著者 日高 義樹  PHP

「中国がアジア核戦争の危機を招く」
 その理由は、中国が「大海軍」の建設に失敗したからである。
「大海軍の建設に失敗した」と認識した中国は、
「核兵器の増強」と「衛星攻撃兵器」で、
アメリカに対抗するしかないと考えた。
 中国は、アメリカと並ぶ「超大国」の夢を捨てていないが、
経済ではバブルが崩壊し、
軍事では大海軍の建設に失敗した今となっては、
「核兵器の増強」と「衛星攻撃兵器」によって、
超大国になるしかないと考えるようになった。
 大海軍の建設に失敗した理由は、
中国に「基礎的な工業力」が欠けていたからである。
「なぜ、中国は、大海軍の建設を急いだか」
 その理由は、中国も日本と同じように貿易国家だからである。
日本は、世界各地から食料や資源を輸入しているが、
その結果、日本のシーレーン(海上交通路)は、極めて長大なものとなった。
 同じことは、中国にも言えることである。
人口13億人の人民が、欧米人と同じような生活を望む時、その危機は起こる。
資源も食料も、膨大な量を海外から輸入しなけばならない。
 日本のシーレーンは、アメリカ海軍が守っているが、
中国のシーレーンは、中国が守るしかない。
 しかし、中国は、大海軍の建設に失敗したので、
長大なシーレーンを守ることはできない。
 しかし、シーレーンを破壊されれば、
中国は、崩壊する。
 「残された道は、核兵器の増強と衛星攻撃兵器である」と、
中国の指導部が考えるまでに、それほど時間はかからなかった。
 世界規模で活動するアメリカの弱点は、衛星通信システムであるが、
それを攻撃すれば、「宇宙戦争」から「核戦争」に至るまでに時間はかからない。
そのためにも、中国は、「核兵器の増強」を急ぐ必要がある。
 しかしながら、そもそも、このような危機を招いたのは、
中国が、大海軍の建設に失敗したからである。
その理由は、中国に「基礎的な工業力」が欠けているからである。
 昔の中国と違って、今の中国は、
短期的な成果を求めて過ぎている。
これでは、「基礎的な工業力」を得ることはできない。
 南シナ海においても、
中国は、短期的な成果を求めた結果、
周辺国から大きな反発を招いた。
とうとうアメリカまで介入するような事態になった。
これは、中国が短期的な成果を得たいとする「焦り」が招いたものである。
 短期的な成果ではなく、長期の利益を求める。
このような発想ができたのは、ケ小平までだった。
後の指導者は、短期的な成果にこだわっている。
その結果、中国は、国家的な危機を招いている。
 下手をすれば、アジア核戦争である。
21世紀の繁栄は、アジアにあるが、
中国の焦りによって、繁栄は、核戦争の危機に変わる。
 中国は、ロシアと違って、
核兵器を抑止力と考えていない。
「使える兵器だ」と考えている兆候がある。
 このような考えは、共産党指導部にはないかもしれないが、
人民解放軍の上層部には明白にある。

幻の東京オリンピック 2014 7 26

 2017年8月11日、北朝鮮から発射された、
20キロトンの核ミサイルが、
赤坂にある全日空ホテルの上空600mで爆発した。
 国民保護警報が鳴り始めてから、わずか1分後だった。
車で移動中の首相も防衛大臣も即死だった。
連絡が取れたのは、環境大臣だけだった。
 東京都民の余命は、オリンピック招致に成功してから、たったの4年だった。
あの感動から4年後、未来は、突然、途絶えてしまった。
 最高高度300kmから放物線を描いて落下する核弾頭を含む再突入体は、
速度をぐんぐんと増し、音速の8倍となって大気圏に突入してきた。
 市谷にいた部隊は、天空から高速で落下してくる10個の再突入体へ向けて、
16発の迎撃ミサイルを、次々に発射した。
 しかし、もととも個々の命中率が10%以下と低い上に、
敵の弾道ミサイルが近距離から発射されているために、
迎撃の時間が極端に限られていること、
さらに多数のおとりの再突入体のために、
自衛隊の迎撃は失敗に終わった。
(参考文献 「東京に弾道ミサイル」  高田 純)

 「こんな形で、遷都が実現してしまうとは、悲しい」
大阪都知事の橋爪悟は、嘆く。
「僕の夢は、東京都と競うことだったのに」
 ニュースでは、東京23区があった地域は、
強い放射線のため、50年間立ち入り禁止となったと伝えている。

 さて、こんな未来が待ち受けているとしたら、
あなたは、どうしますか。
 東京オリンピックは、2020年開催です。
しかし、それまでには、確実に、
北朝鮮は、核弾頭ミサイルを完成させるでしょう。
 アメリカに助けてもらいますか。
しかし、アメリカまで届く核弾頭ミサイルを北朝鮮が完成させると、
つまり、大陸間弾頭ミサイルが完成してしまうと、
アメリカは、参戦を躊躇するでしょう。
 世界において、核拡散が進めば進むほど、
アメリカは、一国平和主義になっていくでしょう。
 今のところ、北朝鮮は、平静心を保っていますが、
いつまで、その平静心が続くか、誰も予想できないでしょう。
理性が狂気に変わる時。
















































































トップページへ戻る